2017/07/19

手紙!

 郵便事業株式会社では、毎月23日を「ふみの日」と定め、特に文月である7月には「ふみの日にちなむ郵便切手」を発行します。今年は、源氏物語の時代の歌人たちの歌を切手シートにして発行するそうです。(註2008年当時です)

 「めぐり逢いて見しやそれともわかぬ間に雲隠れにし夜半の月かな」紫式部の歌と、江戸時代の歌がるたの絵柄を基にデザインされた切手シートは、華やかで日本らしいものです。

 最近ではかるた取りも、手紙を書くことも少なくなってきています。子どもたちにとっては、どちらも学校でわざわざ学ぶものになっているようです。

 われわれ大人(親)も正式な手紙を書くことが少なくなりました。「頭語~時候の挨拶~主文~末文~結語~後付け…」。決まった形式で正しく書くのは結構難しく、骨が折れる作業です。

 それだけに時折、自筆のお手紙をいただくと、その方の温かい気持ちが感じられ、たいへん嬉しいものです。

 子どもたちは、「より早く、より便利に」という世の中に生まれてきました。私たち大人(親)は、遅くて不便なものの中にも大切なものがあることを、子どもたちに伝える役目を持っているのではないでしょうか。(2008年7月18日掲載)