2016/08/31

モンスターペアレント!

「モンスターペアレント」とは、学校に対して自己中心的で理不尽な要求を繰り返す保護者を意味する言葉です。その要求(クレーム)には驚きます。「自分の子どもが注意されたことに逆上して学校に乗り込み、延々とクレームをつける」「写真の中央に自分の子どもが写っていないと訴える」など…。

 この問題が増え始めたのは、1990年代後半からです。「70年代後半から80年代前半の校内暴力が増えた時期の生徒が親の世代になったため、教師への敬意を持っていないからではないか」と指摘する専門家もいます。

 別の言い方をすると、学校や教師が「特別な存在」でなくなったことが一番の原因ではないでしょうか。

 現在、企業間の厳しい競争を「徹底した顧客満足の向上」を掲げ、勝ち抜いている企業が多くあります。これは消費者の立場で言うと、「高いサービス」を受け慣れているということです。そこで、学校も同じサービス業ととらえ、「言ったもの勝ち」の論理を持ち込んでいる面があるのではないでしょうか。

 保護者が常識範囲内で要望を言うのは当然ですし、教師が力量を上げるための取り組みも大切です。しかし、家庭では、子供に対し、学校や教師の悪口を言わず、「先生の言うことを聞きなさい」と指導することも教育には大切なことです。

 わが子が将来「モンスターペアレント」にならないよう、親自身が振り返ってみてはいかがですか。

(2007年8月31日)