2016/09/21

運動会!

 運動会で、保護者のほぼ全員が「写真」もしくは「動画」を撮影していることが、あるアンケートでわかりました。また、約3分の1の保護者は「場所取りのために開門前から並んだことがある」と答えています。

 一方で、「撮影した写真や動画をどうするか」とたずねたところ、4割近くの人が「撮りっぱなしでそのままにしている」と答えています。

 本来、その瞬間は心に焼きつけておくものだったのですが、高性能の撮影機器の普及につれて、「とりあえず残しておかなくては」「撮り損ねるとたいへん」という義務的、強迫的な気持ちさえ生じてきています。

 少子化の影響でしょうか、「わが子だけ」という保護者が増え、「保護者みんなで学校教育を支援する」という意識が薄れてきているように思います。運動会でも保護者が撮影に追われ、子どもが演技を終えても拍手がまばら…という光景をよく目にします。立ち入り禁止の場所に入って撮影をしている保護者も、よく見かけます。

 特に学校内では、大人は自らが「教育者」であることを意識して、ふるまう必要があるのではないでしょうか。会社や職場では元気に挨拶しているのに、学校で出会った子どもや先生には挨拶しないというのは変です。保護者であるとともに「地域の教育者」でもある。こういう意識がこれからの大人には必要ではないでしょうか。

(2007年9月21日)