2016/10/12

本気?

 イングでは毎年夏に、中学3年生を対象に3泊4日の勉強合宿を行っています。勉強合宿というと、「必勝」と書いた鉢巻きを締めて厳しい勉強に耐えている子どもの様子を思い浮かべる方が多いかもしれません。そして同時に「そんなにしなくても…」とやや否定的に受け取られるかもしれません。

 しかし実際の合宿には、感動があり喜びがあります。それは講師と子どもの本気のぶつかりあいがあるからです。

 講師は自分の持てる力をすべてふり絞って指導します。このとき何より大切なのは熱意です。時には涙を流しながら叱ることもあります。やがて、その熱意は子どもたちに伝わり、子どもたちの目の色が徐々に変わってきます。合宿後半には、子どもたちの集中力が格段に上がっていることを実感します。

 そして「ぼくはこんなに集中して勉強できるんだ」「わたしもやればできるんだ」と子どもたち自身が驚きます。「もっと合宿したい」と言い出す子どもまで出てきます。成績がどう、偏差値がどうということではなく、「本気でやれば変われる」という子どもたちの成功体験こそが合宿の成果なのです。

 この子どもたちの「本気」を引き出せるのは、大人の「本気」しかありません。「反抗期(難しい年頃)だから」「子どもがかわいそうだから」と理由をつけるのはやめて、「中途半端」でなく「本気」でぶつかっていけば、どんな子どもでも変わっていくのではないでしょうか。

 (2007年10月12日)