2016/11/16

読書!

 小学6年生と中学3年生を対象に実施した全国学力調査の結果が先月発表されました(註2007年10月)。

 問題には「知識」中心のA問題と「活用」中心のB問題がありましたが、A問題に比べてB問題の正答率が低かったようです。その中で、中学校国語のB問題の正答率と読書との関係で、興味深い数値が出ています。

 「読書が好きですか」という質問に対して「好き」と答えた生徒の正答率は78.1%で、「全く好きではない」と答えた生徒の正答率の61.1%を大きく上回りました。

 読書が、知識や語彙を増やすだけでなく、日ごろの生活の中でも重要な役割を果たしていることがよくわかる結果です。ところが、実際の子どもたちの読書量は驚くほど少なくなってきています。

 イングの小学4年生~中学3年生に「1ヶ月の読書量は?」と尋ねたところ、「0冊」と回答した子どもが、中学2年生で55%、中学3年生で50%に上りました。小学生平均は26%であることを考えると、中学生になって読書離れが進んでいることがわかります。 

 しかし、子どもだけを責めるわけにはいきません。大人を含めた別のアンケートでは、52%の人が「0冊」と答えています。親の世代の40歳代でも44%がまったく本を読んでいません。

 学校での読書指導を望む声が、親からよく寄せられているようですが、何でも学校任せにするのはどうでしょう。まず、親が読書し、その姿勢を子どもに見せることが大切ではないでしょうか。

 (2007年11月16日) ※次回は11月30日です。