2017/02/15
マナー?
ある小学校の入学試験の保護者面接で、「家庭では、お子さんにマナーをどのように教えていますか。」という質問があったそうです。皆さんはマナーという言葉を聞いて、どんなマナーを思い浮かべるでしょうか。電車などの乗車マナーでしょうか。食事のマナーでしょうか。
マナーは、ルールより厳しくないイメージがあります。ルールは守らなければならないが、マナーはそれほどでもないというような…。ルールは全員が守らなければならない「きまり」ですが、マナーはその判断が個人に委ねられている面があります。たとえば、「切符を買って乗車する」というのはルールですが、「電車の床に座らない」というのはマナーです。座ったからといって、罰せられるわけではありません。
しかし、個人に委ねられているからこそ、マナーを守ることは大切だと思います。「マナーを守らないこと」は、人に直接害を与えるものではないけれど、人に不快な気持ちを抱かせます。逆に言えば、他人の気持ちを思いやらない人は、なぜ守らなければならないかもわからないのです。
最近、「ルール」が増えてきています。これは、「マナー」のままだと守らない人が増えているからではないでしょうか。そのうち「電車の床に座ると罰金」というルールができるかもしれません。
「マナー」がすべて「ルール」になってしまう前に、人の気持ちを思いやるマナーの大切さを子どもに教えたいものです。 (2008年2月15日掲載)