2017/02/22
品格!
「品格ブーム」だそうです。藤原正彦さんのベストセラー「国家の品格」がきっかけでしょうか。昨年は坂東眞理子さんの「女性の品格」がベストセラーとなり、他にも多数の「~の品格」という本が出版されています。少し調べただけでも、「親の品格」「男の品格」「父親の品格」「会社の品格」「企業の品格」「上司の品格」…。
これだけ「品格」が流行するというのは、最近さまざまな場面において品格が失われつつあると私たちが感じているからではないでしょうか。
「品格」は強制されて身につけるものではなく、むしろ自分で自分を律することにより生まれるものだと思います。自分を律しない人が増え、ルール違反すれすれでも他人を出し抜いて自分が得をしよう、という風潮(社会)に、みんなどこか嫌気がさしていて、その反動で品格ブームが生まれたのではないかと思います。
自分たちだけ良ければいいという考えは大人の普段の行動に現れ、それを子どもたちは見ています。たとえば、電車に乗る人の列に割り込み、席をとる親の姿を見て、子どもたちは何を学ぶでしょうか。
「品格」とは、自分の心の中にある良い心に従って自分の行動を決めることです。しかし最近、大人にそれだけの心のゆとりがなくなっているように思います。
われわれ大人(親)の言葉と行動が、子どもの「品格」を育てます。心にゆとりを、そして時には遊び心を持って、子どもの前でふるまいたいものです。(2008年2月22日掲載)