2017/04/19

金銭感覚!

 経済・生活苦による自殺者が近年増えています。警察庁調べによると、平成2年には約1300人でしたが、17年には、約7800人にまで増加しています。

 金融庁の「貸金業制度等に関する懇談会」の議事要旨には以下の記述が見られます。「多くの多重債務者は、弁護士会とか司法書士会等の適切な相談窓口を知らない。学校ではほとんど教えていない」

 17年の経済・生活苦による自殺者は、同じ年の交通事故による死者数を上回っています。現代社会では、金銭のルールを教えることは、子どもに交通ルールを教えるのと同じくらい大切なことになっています。

 家庭でもできる教育はあります。たとえば、「友達どうしのお金の貸し借りはさせない」「小遣いの前借りは認めず、欲しいものを我慢させる」「携帯を使いすぎたときは小遣いから差し引くなどの金銭のルールを決める」「働いて得られるお金の大切さを教える」などです。

 これからの時代、まず、われわれ大人(親)自身が正しい金銭感覚を持ち、前向きに生きようとしなければなりません。そして、子どもの正しい金銭感覚を養うことは、われわれ大人の大切な役目になってきています。(2008年4月18日掲載)